タイの観光地では、旅行者の盗難被害が多く、現金だけでは無くパスポートの盗難被害もあります。
またパスポートの盗難被害だけでは無く、紛失する旅行者も多いのです!
もしあなたがパスポートを紛失した時や、パスポートの盗難被害に遭った場合、どうしたらいいのでしょうか?
パスポート再発行までの手続き日数や手続き方法の詳細をお伝えします。
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パスポートを紛失した!
盗難に遭ったり、どこかへ忘れて来てしまったりと、パスポートを紛失する理由は人それぞれです。
パスポートを紛失した時は、本当に焦りますし、お先真っ暗状態になりますよね…。
しかし、パスポートが無ければ日本にも帰国出来ませんし、タイに滞在も色々と大変になります。
あなたの状況をしっかりと判断し、1つ1つ冷静に手続きを行っていきましょう!
状況に合わせた選択を!
バンコクから日本に帰る為の手段は、2つあります。
あなたの残りの滞在日数や状況に合わせて、手続きを選択して行って下さい。
- 1.引き続きタイに滞在する場合及び他の国に渡航する場合
⇒パスポートの新規発給手続き
- 2.日本へ早急に直接帰る場合
⇒帰国の為の帰国のための渡航書の発給手続き
パスポートと同じように、あなたの顔写真と個人情報が記載されます。
上記2つの手続きを行う為には、まずタイ警察発行のポリスレポートが必要となります。
まず、大まかな手続きの流れをお伝えした後に、1つ1つ順を追って手続き方法をご説明します。
4つの大きな手続き流れ
1.タイ警察へ行く
⇒ポリスレポートの取得
2.大使館へ行く
⇒新規パスポート発給or帰国のための渡航書発給申請
3.大使館で受け取り
⇒新規パスポート発給or帰国のための渡航書&タイ入国管理局宛の依頼文章の受け取り
4.タイ入国管理国へ行く
⇒新規パスポートor帰国のための渡航書にスタンプを貰う手続き
手続き1つ1つを詳しくご説明します。
1.タイ語のポリスレポート取得
ポリスレポートとは、警察官があなたにパスポートを紛失した時の状況を聞き取り、その内容を1枚の紙にまとめてくれた書類の事です。
【ポリスレポートの見本】
ポリスレポート取得警察署
- 紛失・盗難場所を管轄する警察署
- バンコク・ラチャダムヌーン通りの観光警察(英語・日本語通訳官が駐在している場合有り)
⇒※盗難被害に遭い捜査が必要なケースは、観光警察では受付出来ず、管轄の警察署に行くよう指示される場合も有ります。
上記2つどちらかの警察で、タイ語の紛失・盗難証明書(ポリスレポート)を発行してもらいます。
警察署で聞かれる事
- 氏名
- 生年月日
- 紛失・盗難の場所
- 紛失・盗難の日時
- 宿泊先・滞在先
- 日本の住所 などなど
警察で提出する物
- 紛失・盗難された、パスポートのコピー(スマホ内の写真やデータでもOK)
⇒コピーが無い場合は宿泊ホテルに問い合わせてみましょう!大抵の宿泊施設では、チェックインの際にパスポートのコピーを取っています
!注意!
滞在場所近くの警察署に行けば良いってわけではありません!
盗難に遭った場合は基本的に、あなたがパスポートを紛失したり、盗難に遭った場所を管轄している警察署へ行かなければ、受け付けてもらえませんのでご注意を!
また、受付時間も警察署によって異なります。遅い時間に行くと翌朝の受付になる事もあるので、出来るだけ早い時間に警察署へ行きましょう!
ポリスレポートの発行手数料は基本的に無料です。しかし警察署によっては、高くて200B程、取られる場合もあります。
注意点まとめ
- 出来るだけ早い時間に警察署へ行くのが一番確実!
- 盗難:盗難場所管轄の警察署へ
- 紛失:バンコク・ラチャダムヌーン通りのツーリストポリスへ
- 紛失場所を管轄する警察署に行くのが一番確実!
- 紛失したパスポートのコピーを持って行くのが一番確実!
【ツーリストポリス】
2.大使館で発給手続き
パスポート新規発給申請と帰国のための渡航書申請に必要な書類が違うので、それぞれ確認しておきましょう!
二度手間にならないように、必要書類が全て揃った状態で大使館へ行くようにしましょう!
【在タイ王国日本国大使館】
必要書類は?
●パスポート新規発給●
- 盗難証明書(ポリスレポート)
- パスポート用写真:2枚(4.5㎝×3.5㎝)
- 戸籍抄本又は戸籍謄本:申請前6ヶ月以内に取得したもの
- 大使館窓口にある書類 「紛失一般旅券等届出書」「一般旅券発給申請書」
- 手数料:平成30年度版料金表
※戸籍抄本又は謄本は、日本に居るあなたの家族や知人に連絡を取り、代理であなたの戸籍抄本や戸籍謄本を取得してもらい、更には戸籍抄本又は謄本の原本を、EMS等で在タイ日本大使館に送ってもらう必要が有りますのでご注意を!
●帰国のための渡航書発給●
- 盗難証明書(ポリスレポート)
- パスポート用写真:2枚(4.5㎝×3.5㎝)
- 帰国便の航空券又は予約確認票(Eチケット等)
- 大使館窓口にある書類 「紛失一般旅券等届出書」「渡航書発給申請書」
- 日本国籍を立証するための公文書 :戸籍謄(抄)本・本籍地の入った住民票
※すぐに準備できない方は、大使館職員へ要相談 - 手数料:平成30年度版
※帰国のための渡航書発給には有効期限が有ります。
その有効期限は1日しかないので、何日かの旅行の期間がまだ残っている場合は、『帰国日(航空券日付)の前日に取りに来てください』という通達がありますのでご注意を!
3.大使館で受け取り
- 新規パスポート発給日数:土日祝日を除く3日後 (所要日数4日間)
- 帰国の為の渡航書発給日数:最短即日(担当者と面接して決定する場合も有り)
発給日数に関しては、多少前後する可能性もありますので、大使館に直接ご確認くださいね。
また受け取りの際に、新規パスポート又は帰国のための渡航書とは一緒に【タイ入国管理局宛の依頼文章】も受取ります。
- 紛失旅券が失効した事
- タイ入国時の入国記録を新規旅券(又は帰国のための渡航書)に移す手続きの依頼
4.タイ入国管理局にてスタンプを貰う
大使館で新規パスポート又は帰国のための渡航書を受け取ったら終わり!ではないのです…。
最後に【タイ入国管理局】に行かなければなりません!
タイ入国管理局へ持って行く物
- 新規パスポート又は帰国のための渡航書
- タイ入国管理局宛の依頼文章
Q.なんで入国管理局へ行くの?
A.入国歴の再認証を受け、再度新規パスポート又は帰国のための渡航書に入国スタンプを押してもらう為です。
【帰国のための渡航書スタンプ欄】
パスポートを紛失したと言う事は、あなたがタイ入国審査の時に、入国審査官に押してもらった【入国日スタンプ】と同時に【出国カード】も紛失してしまった事になります。
【入国スタンプ】
【出国カード】
当然ながら、入国日が分からなければ、タイから出国する事は出来ません。
あなたがタイから出国する為には、あなたのタイ入国歴の再認証を受ける必要があります。
その為、大使館で受取った真っ新な新規パスポート又は帰国のための渡航書に、今回タイに入国した日付でスタンプを押してもらいます。その際、入国管理官が【出国カード】を一緒に渡してくれます。
大使館で手続きを行う際に、大使館職員から詳細を説明してくれると思います。
Q.渡航書で経由便利用の日本帰国の場合どうするの?
A.経由国への入国は出来ません。
あなたの帰りの飛行機が他の国を経由する便で、経由国に入国しようと思っていたのであれば残念です…。
帰国のための渡航書=タイから日本に帰国するためだけの渡航書
その為、あなたはタイ⇒日本にしか入国出来ません。
経由地がある場合は、帰国のための渡航書に記載されます。
例え帰国のための渡航書を持っていたとしても、パスポートを持っていない事と同じですので、経由地でどんなに長い乗り継ぎ時間があったとしても、空港内で時間を潰すしかありませんのでご注意を!
備えあれば憂いなし!
備えておくべき書類
- パスポート全てのコピー、スキャンを行いデータ化しておく
- スタンプページ
- ビザページ
- 顔写真・旅券情報ページ など
- 戸籍抄本又は戸籍謄本の原本を取得しておく
海外旅行に行く時には【パスポートのコピーを持って行きましょう!】と言われる事が多いです。
しかし、パスポートを失くしてしまった場合、パスポートのコピーを持っていたとしても、戸籍抄本又は戸籍謄本の原本が無ければ、新規パスポートや帰国のための渡航書を発給する事は出来ません。
ネット上には、運転免許証で本籍地証明になるといった旨の情報も多くありますが、現在の運転免許証はICチップ式となっており、本籍地の記載が無い為、運転免許証では本籍地を証明出来ません。
発給手続きの中で一番手間と時間が掛かるのは、戸籍抄本又は戸籍謄本の原本の取得です。出来れば戸籍抄本又は戸籍謄本の原本を持って旅行される事をおススメします。
また、パスポートコピーや戸籍抄本又は戸籍謄本の原本を持っていたとしても、一緒に盗難に遭ってしまっては元も子も有りません。パスポートコピーや戸籍抄本又は戸籍謄本の原本はバッグを分けたり、ホテル内の金庫等にしまっておくようにしましょう。
問い合わせ先
在タイ日本国大使館領事部旅券・証明・戸籍国籍班
- 申請・交付曜日:月~金
- 申請・交付時間:午前8:30~12:00午後13:30~16:00
- 休館日:土日、タイ国祝日他PDF
- TEL:0-2207-8501、0-2696-3001
- FAX:0-2207-8511
- E-mail: ryouji-soumu@bg.mofa.go.jp
在チェンマイ日本国総領事館旅券・証明・戸籍国籍班
- TEL: 052-012-500
- FAX:052-012-515
日本入国審査は別室で!
最後に日本に到着して入国する際の注意点です!
帰国のための渡航書での入国の場合、日本入国管理局での処理が必要なります。
通常の入国審査を受けて日本へ入国する事は出来ませんので、入国審査の列には並ばず、空港係員に渡航書と事情を伝えて下さい。
帰国のための渡航書は、日本へ帰国した時点で無効となります。
日本入国の際に、別室の日本入国管理局で確認処理と同時に渡航書の抹消登録が行われます。
まとめ
私も以前パスポートをタイで紛失した事があります。
その時は全ての荷物を盗られてしまったので、パスポートもお金もスマホもPCも各種コピー書類も全て無くなりました…。
もう頭は真っ白で、お先は真っ暗でした。
しかも旅行中の貴重な時間やお金を様々な手続きに費やしなければなりません。
そんな時にもっと詳しい情報がネット上にあれば時間やお金を余分にかけなくてもいいのに!と何度も思いました。
海外でパスポートを紛失したら本当に大変です。ただ、冷静に自分の状況にあった手続きを確実に進めていけば大丈夫ですよ!
この記事では、各手続き内容や注意点を出来るだけ詳しく記載しておりますが、人によって紛失・盗難に遭った状況は違う場合がありますので、疑問や不安な事は在タイ日本大使館へ問い合わせてみて下さいね!
あなたのタイ旅行が楽しい思い出になりますように!